2026.07.29

税理士への不満、変えるほどではないと思っていませんか?

※この記事は2026年7月29日現在の税法などの情報にもとづいています。

税理士を変えたいというご相談は、怒りながら来ることがほとんどありません。多いのは「大きな問題はないんですが…」という切り出しです。長年連れ添った熟年夫婦のような、口には出さない不満の積み重ね。今日はその状態との向き合い方の話をします。

不満はあるのに動けない構造

大きなけんかが起きたわけではない。決定的な失敗もない。それでも、質問への返事が遅い、相談しても話がかみ合わない、対応が前より雑になった。契約を切るほどの事件ではないから、惰性で付き合いが続きます。顧問料は口座から自動で引き落とされていくので、契約を見直す機会も生まれにくい。

実際に動くきっかけで多いのは、値上げの打診です。そこで初めて「この金額を払い続けてよいのか」と考え、以前からの不満が表に出ます。ただ、値上げや大きなミスを待つ必要はありません。税理士を変えるかどうかは、自分の事業を一番に考えて決める経営判断です。

伝え方も難しく考えなくて大丈夫です。「経営体制を見直した結果、顧問契約を終了したいと考えています」。この程度で十分で、不満を並べて相手を納得させる必要はありません。実務では、拍子抜けするほど事務的に終わることがほとんどです。

増えているのは「人」と「セキュリティ」の不満

最近のご相談でよく聞くのは、担当者がころころ変わる、担当が頼りない、税理士本人が対応してくれない、という「人」の不満です。事務所の拡大や業界の人手不足が背景にあるとみられますが、担当が変わるたびに会社の状況を一から説明し直すのは、頼む側にとって確かな負担です。

もうひとつ、新しい種類の不安も増えています。情報管理です。税理士事務所は決算書、給与、口座情報、マイナンバーと、会社の重要情報をまとめて扱います。チャットツールの乗っ取りによる情報漏洩や、2段階認証などの基本的な対策に詳しくない事務所への不安を、実際にご相談の場で伺うようになりました。税務の腕前だけでなく、情報の扱い方も税理士選びの基準になる時代です。

ちなみに、乗り換え後のお客様が最初に驚かれるのは返信の速さです。当事務所は遅くとも翌営業日に返信し、すぐに結論が出ない複雑なご相談でも「いつ頃までに回答できるか」を先にお伝えします。放置されている不安をなくすことが、いちばんの安心につながると考えています。

引き継ぎで受け取る資料は3つ

前の税理士から受け取るものは、大きく3つに整理できます。

①過去の申告書・届出書、②帳簿類(総勘定元帳・固定資産台帳など)、③電子申告の情報(e-Taxの利用者識別番号・パスワード、eLTaxの利用者ID・パスワード)の3点です。申告書類は毎年の決算後に受け取っているはずのもの。帳簿は会計ソフトのデータ引き継ぎ方法もあわせて確認します。

見落としやすいのが③の電子申告情報です。クラウド会計の普及で、これらを紙で受け取ったことがない会社が実際にあります。前の税理士が管理している場合は、契約終了までに必ず確認してください。新旧の税理士間で直接やり取りすることもありますが、会社としても「何を受け取ったか」は把握しておくべきです。

動くなら決算が終わった直後

避けるべきタイミングは決算期の直前です。申告期限までの時間が短いと新しい税理士が状況を確認しきれず、そもそも引き受け手が見つからないことがあります。当事務所も事業年度の途中からのご契約をお受けしていますが、申告直前で期限に間に合わない場合はお断りすることがあります。

最も進めやすいのは、決算と申告が終わった直後です。次の決算まで時間があり、資料の確認も落ち着いて進められます。順序としては、先に新しい税理士を探して受け入れ時期を確認し、その後で今の税理士に伝えるのが安全です。顧問契約書に解約の申し出期限が定められていることもあるので、事前に確認を。

なお、変更のご相談で「やめておきましょう」とお伝えすることはあまりありません。検討を始めた時点で、すでに大きな不満を抱えていることがほとんどだからです。止めるのではなく、いつ動くかを助言しています。

まとめ

税理士の変更は、決定的な事件を待って考えるものではなく、事業を一番に考えて決める経営判断です。決算直後に、先に新しい税理士を決めてから動く。引き継ぎは申告書・帳簿・電子申告情報の3点。この手順なら契約は整然と終わります。当事務所の料金と月額に含まれる範囲は料金ページで公開しています。比較の材料にしてください。

経理まわりのお悩みは、お気軽にご相談ください。

モノリス会計事務所は、小さな会社の経理をまるごとお引き受けする西宮の税理士事務所です。

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